【さいたま市】学童にはどんな補助金が出ている?自治体の特徴を徹底解説!

【さいたま市】学童にはどんな補助金が出ている?自治体の特徴を徹底解説!

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 共働きの家庭が増えたり、近くに頼れる家族がいない核家族が多くなったりしていることで、放課後の時間にこどもたちを安心して預けられる「学童保育所」のニーズは年々高まっています。
 また、これまでは市が運営する公設の学童保育所が中心でしたが、最近では「英語やスポーツに力を入れたい」や「少人数でのびのびと遊びながら過ごしてほしい」など、家庭ごとにさまざまな希望が出てきました。そのため、特色のある独自のプログラムを提供する「民間の学童保育所」も増えてきています。

 より多くの、そして多様な種類の学童保育所の運営が求められている一方、継続的に学童保育所を運営するには人件費や施設の維持費など、どうしてもお金がかかります。特に民間に学童保育所は公的施設を使わず物件を契約していたり充実したプログラムを提供したりするがゆえに、利用料が高めになることが多く、家庭によっては「利用したいけれど費用面が心配…」と感じることもあります。

 そこで大切になってくるのが、自治体による補助金制度です。自治体の補助金は、保護者の経済的な負担を軽くしたり、事業者が安定して学童を運営できるように支えたりするために用意されています。

 今回は埼玉県の「さいたま市」に焦点をあて、学童保育所に関する補助金制度をわかりやすく整理し、その特徴を解説していきます。

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1. さいたま市の学童保育所について

 まず押さえておきたいのは、さいたま市では学童保育所を「放課後児童クラブ」という名称で制度化しており、大きく分けて以下の2つの運営形態があるということです。

1. 公設クラブ(市の指定管理者が運営)
 公設クラブとは、「さいたま市放課後児童クラブ条例」(平成 13 年 5 月 1 日・条例第 178 号)に定められた放課後児童クラブのことで、現在は、さいたま市社会福祉事業団が指定管理を行っています。利用料や職員配置、開設時間などが一定の基準に基づいて決められ、比較的安定した環境が整っています。
 小学校の空き教室や児童館など公的な施設を活用している場合が多いこともあり、利用料が安価な代わりに老朽化や狭隘環境などの問題が挙げられます。また、「さいたま市は民設クラブに対して公設クラブの数が非常に少ない」という市民の声も複数挙がっているようです。

2. 民設クラブ(NPO団体などが市から委託されて運営)
 民設クラブは、社会福祉法第 69 条第 1 項に規定する届出が行われている NPO 法人等が運営をしており、さいたま市と委託契約している放課後児童クラブです。運営主体である団体の特色や多様なお利用者のニーズに合わせて柔軟な活動をしている一方で、財政的基盤が弱くなりがちなため、市の補助制度が重要な役割を果たしています。

 さいたま市はこの両輪で放課後児童クラブが運営されており、公設クラブ、民設クラブともに市の委託事業となっています。指定管理である公設クラブにはもちろんのこと、市内の民設クラブに対しても、委託金や家賃補助などを支出しているようです。

2. 保護者向けの補助制度について

 さいたま市は学童利用の需要が非常に高く、公設学童には待機児童が発生する状況が長年続いています。抽選によって公設クラブへの入所が叶わず待機児童となってしまった家庭や、公設クラブではなく民設クラブの利用を希望する保護者にとって最も大きな関心は「民設学童の利用料負担はどの程度なのか」という点でしょう。

 実際、さいたま市の公設クラブと民設クラブの保護者負担額には大きな格差があり、民設クラブの方が高い利用料を支払う必要があります。上述のとおり、さいたま市では、民設クラブに対して委託金や家賃補助などを支出していますが、民設クラブの多くは公設クラブに比べて規模が小さいことや年間の児童数の変動が大きいことから、不安定な経営状況にあり、保育料の増大につながっているといわれています。また、公的施設を使用できない場合は、運営主体である団体が物件を確保して家賃を支払う必要があるため、より一層保護者の利用料も高くなってしまう傾向にあるようです。

 このような状況を受け、さいたま市では市の委託を受けている民設クラブにこどもを預けている保護者を対象に、「民設放課後児童クラブ保護者助成金」という保護者向けの助成金を用意しています。

 この助成金の仕組みは以下のようになっています。

• 対象→さいたま市の委託を受けた民設放課後児童クラブに在籍している児童の保護者
• 内容→保護者が支払う利用料の一部を市が助成
• 実施形態→年度ごとに対象期間や助成額が設定される(例:特定の数か月分の利用料補助など)

 つまり、「市の委託クラブであるかどうか」が、補助を受けられるかどうかの分かれ目です。民設クラブを選ぶときには、まず「市の委託を受けているか」を確認することが重要になります。
 また、全ての利用者に対し助成されるというわけではなく、生活保護受給家庭や非課税世帯などが対象である場合もありますので、活用を検討する場合は必ず市が公開している最新の情報をご確認ください。

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3. 運営者向けの補助制度について

《公設クラブの運営費支援》

 市の指定管理によって運営している公設クラブは、基本的に市の予算で運営費の大半がまかなわれています。そのため保護者が支払う利用料には上限があり、経済的に利用しやすいように調整されています。具体的には、月額の基本利用料が8,000円を超えない範囲で設定されており、所得税課税者は居ないが市町村民税課税者がひとりでも居る場合は月額2,000円、所得税・市町村民税課税者が居ない場合や生活保護法による被保護世帯、中国残留邦人等の支援給付受給世帯及び保護者が里親等である世帯は0円となります。

《民設クラブへの委託費・運営補助》

 民設クラブも市からの「委託費」が運営の大きな支えとなっています。国の放課後児童クラブ運営費補助金や県の助成も組み合わされ、最終的に市が交付する形で各クラブに届きます。
 この仕組みによって、民設であっても最低限の運営費や職員人件費を確保できるようになっています。ただし、補助を受けるには配置基準や運営規則を満たす必要があり、要件をクリアできないと補助対象外となる点には注意が必要です。また、委託費を受給できたとしても年々高騰している物価の影響もあり、継続的に安定した運営を続けることが厳しい民設クラブも多いようです。

4. 職員の処遇改善を目的とした補助について

 放課後児童クラブの質を左右する大きな要素が「支援員(指導員)の人材確保」です。人手不足や処遇の低さが全国的な課題となっていますが、さいたま市はこれに対して積極的に補助を行っています。

 具体的には、平成27年度に補助制度を開始し、平成30年度からは国の「放課後児童支援員キャリアアップ処遇改善事業」を活用し、対象者を全ての放課後児童支援員に拡大するとともに、経験年数に応じた補助制度を設けています。さらに令和2年度からは、他職種との給与格差を踏まえて基本給改善加算による拡充を行い、令和4年2月からは放課後児童クラブで働く全職員を対象に、月額9,000円程度の賃金改善を行うための補助を実施しているようです。

 支援員にとってより良い労働環境を整えることは、利用者であるこどもたちと保護者の安心にも繋がっていきますので、非常に重要な補助制度であるといえるでしょう。

5. 申請や手続きの流れ

 補助金を実際に活用するには、常に最新の情報を確認しながら適切なタイミングで手続きをする必要があります。

 保護者の場合は、利用しているクラブが公設クラブなのか、民設の委託クラブなのかをまず確認する必要があります。助成対象であれば、利用料の領収書や申請書類をクラブ経由または市に提出することで助成を受けられる可能性があります。

 事業者の場合は、市の委託を受けられるための要件(運営実績、職員配置数、立地条件など)を確認した上で応募書類を作成し提出する必要があります。なお、現在さいたま市が募集している「令和8年4月1日開設の放課後児童クラブ設置運営事業者」は、以下の書類を作成することが求められています。

・放課後児童クラブ運営事業者応募申請書
・放課後児童健全育成事業実施計画概要
・令和8年度収入支出予算書
・法人規約(定款)、役員名簿
・直近3年間の決算書
・放課後児童支援員等の履歴書(採用が決定していない場合は提出予定を報告してください)
・施設図面(各部屋の面積及び避難経路を記載)、施設外観写真、周辺地図(学校からの経路を記載)、施設の築年数が確認できる書類
・賃貸借物件の場合…賃貸借契約書の写し(不動産所有者との合意書または確約書でも可)
・昭和56年5月31日以前に確認通知を受けた建物の場合…新耐震基準に適合していることが確認できる書類(耐震診断結果報告書の写し等)
・施設改修を予定する場合…改修費見積書、改修内容が確認できる書類

まとめ

 現在のさいたま市の学童に関する補助制度は、
1. 保護者助成(民設クラブ利用者向け)…利用料の一部を市が補助することで、保護者負担を軽減。
2. 運営補助(委託費や運営費交付)…公設・民設クラブの安定運営を支援。
3. 職員処遇改善補助…支援員の給与を改善し、人材確保につなげる。
の3本柱であるといえるでしょう。

 学童保育所は、子育てと仕事の両立を支える大切なインフラ。しかし、その運営は決して安定しているわけではなく、財政支援や人材確保が不可欠です。さいたま市は補助制度を通じて保護者の負担を減らし、運営者を支え、職員の待遇を改善する取り組みを進めていることがわかりました。

 補助制度の細かい要件や内容はその年その年によって変化していきますが、基本的な仕組みを理解しておけば、学童選びの際や、学童運営に挑戦する際に大きな助けになります。是非、活用してみてくださいね。

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