【新年スタート!】1月から始める学童の目標づくり

【新年スタート!】1月から始める学童の目標づくり

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 1月は新しい年の始まり。年を越すとともに気分の切り替えがしやすい時期なため、新しいことにチャレンジしたり、自分の目標を立てたりするのにピッタリな月です。

 学童保育所の現場でも、年末年始休暇を終えて久しぶりに顔を合わせるこどもたちと一緒に、1年間の目標を立てようと考えている支援員の方も多いのではないでしょうか

 学童保育所は、成績や評価を出す場所ではなく、集団での生活を通して社会性などの生きる力を身につけていく居場所。だからこそ、新年に考えたい目標は「何を達成するか」だけでなく「どんなふうに過ごしたいか」に目を向けたものであっても良いはずです。

 本コラムでは、1月という節目のタイミングに学童保育所で目標を立てることの意義や、こども向けの具体的な目標づくりの実践例学童支援員自身が目標を持つことの重要性について、わかりやすくまとめていきます。


◎学童保育所で目標作りをする意義とは?

 新年の学童保育所では、いつもより少し浮かれた様子のこどもたちが元気よく過ごしています。お正月に訪れた場所や、久しぶりに会った親戚のこと、お年玉のことや美味しかった食事の話など、一人ひとりが色々な出来事を思い出しながらお喋りを楽しむため、こども達の話は尽きないですよね。多くの場合、学童保育所の方が学校よりも先に始まるため、熱量が高く新鮮な状態で年末年始の思い出話ができるのが学童保育所ならではの特徴かもしれません。

 一方、学童保育所に行かない年末年始期間を経て、生活リズムが崩れてしまっていたり、帰省や旅行などのイベントで疲れが溜まっていたりする子がいるのも事実です。学童支援員の目から見ても、「この子はまだ本調子ではないかな?」や「いきなり100%のエネルギーで遊び始めても大丈夫かな?」と不安になる場合もあるかもしれません。

 心身ともにふわふわとしがちな年始のタイミングだからこそ、学童保育所で1年間の見通しが立てられるような「目標づくり」の活動に取り組むことで、こども達は新年に向けて気持ちを引き締めたり切り替えたりできるようになります。

 目標づくりといっても、必ずしも「算数のテストで100点を取る」や「50m走のタイムを1秒縮める」、「逆上がりができるようになる」といった目に見えたり数値化できたりするようなわかりやすい目標でなくても問題ありません。

 言わずもがな、そのような目標設定が悪いわけでは無いのですが、学童保育所はそもそもこども達の能力を評価したり競争させたりすることを目的とした場所ではありません。学童保育所が大切にしているのは、結果よりも過程であり、画一的な正解よりも個性であるはずです。

 たとえば、
・自分の気持ちを言葉にできるようになる。
・嫌なことがあったときに、自分で気持ちを切り替えられるようになる。
・「ありがとう」や「ごめんね」を積極的に口にできるようになる。
といった行動の変化は、テストの点数や数値では簡単に測れません。しかし、こどもが社会の中で安心して生きていくためにはとても大切な力であり、学童保育所で育んでいくことができる力です。

 学童保育所で目標を立てる意義は、「カッコいい変化や成長を証明すること」ではなく「等身大の自分を知り、一年後の自分の姿を素直に想像すること」です。そして「できても良いし、できなくても大丈夫」という絶対的な安心感の中で、自分なりの変化や成長を感じていけることです。曖昧でも良いし、世間的に難しいと思われることじゃなくても良い。その子が今思いつく言葉で、その子なりのペースで考える目標づくりをしていくことが重要です。


◎学童で出来る!こども向け目標づくりの実践例

 実際に学童保育所でこども達と目標づくりの活動をする際に、学童支援員が最も気をつけたいのは、「こどもを頑張らせすぎないこと=プレッシャーを与えないこと」です。
 「目標を立てよう」と言われた瞬間に、「ちゃんとしたことを書かなきゃ」や「正解(褒められる答え)があるはず」と感じ、鉛筆を持つ手が止まってしまう子は決して少なくありません。だからこそ、学童では「目標」という言葉に縛られすぎず、こどもたち自身の気持ちが自然と出てくる形を大切にしたいところです。

 そのためにできる工夫の一つとして、「今年の目標を書いてください」ではなく、次のような問いかけに変えてみることができます。

・「今年は、学童保育所でどんな時間が増えたらうれしい?」
・「どんな気持ちで過ごせたらいいと思う?」
・「学童保育所で、これができたらいいなって思うことある?」

 このような質問をすると、こどもたちからは「楽しく遊びたい」や「友だちとケンカしないで過ごしたい」といった非常に素直な言葉が返ってくるはずです。「ゲームを上手にできるようになりたい」のような意見もあるでしょう。「これが目標なの…?」と感じる方もいるかもしれませんが、それで十分です。むしろ、その率直な一言を口にできる環境を学童保育所で作ることこそが大切なことなのです。

 また、学童保育所では、文字にこだわらず「絵画」や「工作」など様々な表現方法を用意することもおすすめです。適切な言葉が思いつかなかったり文字を書くのが苦手だったりする子たちにとっては、自由に自分の気持ちを表現できることが安心につながります。それも難しいという子には「今年なりたい自分」をイメージした色を選んでもらうだけでも、その子なりの目標作りになります。

 これらのような簡単なコミュニケーションが立派な目標づくり活動になるのですが、もう一歩踏み込んだ目標づくりを企画したい!という方におすすめなのが、「新年目標ビンゴ」です。

 「新年目標ビンゴ」はこどもたちがゲーム感覚で楽しみながら取り組める目標作りの活動です。ビンゴカードとしてA4サイズの紙に9マスの空欄 (こどもが文字を記入するので大きめに作っておくのがおすすめ) を作ってこどもたちに配布したら、ひとマスにつきひとつずつ「今年やってみたいこと」や「挑戦したいこと」、「継続したいこと」などを書いてもらいます。内容は「毎日挨拶をする」や「たくさん笑う」、「新しい友達を作る」など生活や遊びに関する目標でも勿論OK。上述してきたとおり、定型的で数値化できる目標を求めないことが大切です。
 1年後(12月)にそのビンゴカードを見返して、自分の中で「できた!」と思うマスに印をつけていき、ビンゴがいくつ出来たかを確認すれば、楽しい1年の振り返り活動にも繋がりますので、書き上がったビンゴシートは大切に保管しておきましょう。ビンゴカードは育成室内に掲示していつでも見返して確認できる形にしておくのが目標達成のためには効果的ですが、誰かに見られるのが嫌だという子がいればその意思は尊重すべきです。その場合は支援員が大切に保管しておきましょう。


⑤ 学童支援員も1月に目標を立ててみよう!

 学童保育所としての支援計画は、多くの場合年度ごとに4月から立てられます。そのため、自分たちが「目標を立てるのは1月ではない」という意識を持っている学童支援員の方も多いかもしれません。しかし新年の1月は、こどもたちだけでなく学童支援員一人ひとりが自分自身を見つめ直すのにも、非常に適したタイミングです。

 日々の業務に追われていると、「今の関わり方でいいのかな」や「自分の心に余裕がなくなっていないかな」と自分自身と向き合って対話する時間を確保するのは難しいもの。だからこそ新年という節目に、「今年はどんな学童支援員でいたいか」「どんなこどもたちへの関わりを大切にしたいか」を、あえて目標という形で言葉にしてみることに意味があります。

 たとえば、
・忙しいときほど、こどもの話を最後まで聞く。
・完璧な支援を目指しすぎない。
・困ったときに一人で抱え込むのをやめる。
・うまくいかなかった日も、自分を責めすぎない。
といった目標を立ててみるのも良いかもしれません。

 学童支援員自身の状態は、学童保育所の空気にそのまま表れます。学童支援員が心を整えて、安心していたり余裕を持っていたりすることは、こどもたちの安心にも直結します。

 新年だからこそ、学童保育所全体の年間目標や指導方針とは別に、一人の大人として個人的な目標を立ててみてはいかがでしょうか


まとめ

 学童保育所は学校や家庭とは少し違う立ち位置にあるからこそ、こどもたち一人ひとりの気持ちやペースを大切にしながら、自分自身と向き合う目標づくりの活動を実践できるのが大きな特徴です。

 また、日々の遊びや関わりの中で、目標に立ち返るチャンスが自然と生まれるため「今日は〇〇に挑戦していたね」や「昨日より△△ができるようになっているね」といった声かけをこまめにすることもできます。こどもたちの小さな変化や成長を近くで見守り、応援できる学童支援員の存在はこどもたちにとって非常に心強く大きなものです。

 新しい一年のはじまりに、こどもたちが「今年も楽しみだな」と感じられる。そんな前向きな気持ちを育む学童保育所ならではの目標づくり活動を、現場でぜひ取り入れてみてください。

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