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【冬休みに実践したい】学童で出来る1年間の振り返り活動&ポイント解説
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12月は、1年の終わりを実感する特別な季節。グッと寒さが厳しくなったり、待ちに待った冬休みが始まったり、クリスマスなどの季節ならではの行事があったりと、こどもたちの日々の過ごし方や空気感がどことなく変わっていく時期です。
学童保育所に通うこどもたちの会話の中には、「もうすぐお正月だね」や「今年も終わっちゃうね」、「来年は〇年生になるね」といった言葉が自然と増えてくるかもしれません。そのような何気ない言葉を発する裏には、1年の終わりを感じながら、自分自身や環境の変化をぼんやりと意識し始めている可能性があります。だからこそ、12月はこどもたちと一緒に1年間を振り返るために非常に適したタイミングなのです。
本コラムでは、冬休みの学童保育所で無理なく取り入れられるような1年間の振り返り活動の具体例とともに、学童支援員が関わる際に意識したいポイントについても、じっくり解説していきます。
◎12月の学童に見られるこどもたちの変化
12月のこどもたちは、4月の時期と比べると様々な変化と成長があります。新年度当初は緊張した様子でじっとしていた子が自然に友達と遊べるようになっていたり、苦手な食べ物を克服していたり、得意だったものがさらに極められていたり…。そのようなわかりやすい変化がなかったとしても、学童保育所に自分の居場所を見つけ、安心した表情で過ごしている姿に、1年間の積み重ねを感じる場面もあるかもしれません。
もしかすると成長の過程で、友達とのトラブルが増えたり、大人への反発的な態度が目立ったりすることもあるかもしれませんが、それらもまた成長の一部です。
学童保育所は、学校でも家でもない「第三の居場所」です。長い時間をこどもたちと一緒に過ごしてきた学童保育所の支援員だからこそ気付くことができる、小さな変化や成長もあるはずです。12月は、そのようなこどもたち一人ひとりの歩みを丁寧に受け止め、一緒に振り返っていくための大切な節目の時期なのです。
◎なぜ学童で「振り返り活動」を行うの?
「振り返り活動」と聞くと、「できた・できなかった」や「良かった・悪かった」といった評価や反省の活動を想像する方もいるかもしれません。そのイメージから、振り返り活動をすることに抵抗がある方もいるかもしれませんが、学童保育所で行う振り返りは「成績」や「成果」を判断するためのものでは決してありません。
学童保育所で振り返りをする目的は、こどもたち自身が「この1年間に経験したことは何か思い出すこと」や「自分の気持ちを確かめること」にあります。「どんなことが楽しかったか」や「どんな場面で頑張ったと感じたか」、「あの時どんな気持ちだったか」など、自分自身の内側に目を向ける時間を確保することが何よりも大切です。
決められた正解はありませんし、振り返りのペースも人それぞれで構いません。言葉にできなくても「なんとなく楽しかったな」や「ちょっと大変だった…」という感覚を思い出して認識すること自体が、学童で振り返りの活動を行う価値なのです。
1年間の成長や頑張りに自分自身で気づいたり、学童支援員からフィードバックをもらったりすることで「自分はこれでいいんだ」と感じられるようになります。これらの経験はこどもたちの自己肯定感を育てる大切な土台になります。学校生活の振り返りは通知表という数字で見えるわかりやすい形で行われますが、学童保育所だからこそ出来る振り返り活動を通して、こどもたちと楽しく前向きに取り組んでいけると良いでしょう。
◎ゲーム感覚で取り組める!振り返り活動例
①1年ふりかえりビンゴ
振り返りの活動を堅苦しいものにしないためにオススメの活動が「1年ふりかえりビンゴ」です。ビンゴカードの各マスには支援員があらかじめ、
• 今年新しくできるようになったこと
• 今年一番楽しかった学童の行事
• 今年自分なりにがんばったと思うこと
• 今年ちょっと悔しかったこと
• 今年の友達との思い出
など、1年を思い出すきっかけになるテーマを書いておきます。こどもたちには思い出せそうなところ、書きやすいところからどんどん埋めてもらい、縦・横・ななめのいずれか1列が埋まったらビンゴとします。
ただし、この際に書く速さや内容の上手さは一切問いません。文章で書くのが難しい場合は、単語や絵をかくだけでも構いません。また自分では思い出せなかったことを、友達の話や支援員のフォードバック・問いかけをきっかけに思い出して書くことも、立派な振り返り活動になります。
発表については「話したい人だけ発表する」や「1マスだけ発表する」、「先生にだけ見せる」など、いくつか選択肢を用意しておくことで、全員が安心して参加できる活動になります。どうしてもビンゴの数や書き終わる速さで勝負をしたくなりますが、あくまで誰かと比較するのが目的ではなく、1年前の自分と今の自分を比べてどんな変化があったのかを知るための振り返り活動ということを意識して支援をすることが大切です。
もし「ただ記入するだけでは物足りない…!」という場合や、「もっとゲーム性を持たせたい!」という場合は、各マスに振り返りの内容と併せて任意の数字(1~100)を書いておいてもらうことで、振り返り終了後に本当のビンゴ大会を始めることができます。年末のお楽しみ会とかけあわせて、景品を用意しておくと非常に盛り上がりますよ。
②1年ふりかえりすごろく
「すごろく形式の振り返り活動」も、ビンゴ同様にこどもたちが気楽にゲーム感覚で取り組むことができるため、非常にオススメです。サイコロを振ってコマを進めるという馴染みのある分かりやすい遊びの要素があることで、こどもたちの気持ちがほぐれて自然と参加しやすくなります。すごろくのマスには、
•「4月に戻る→新学期のとき、どんな気持ちだった?」
•「夏休みマス→いちばん楽しかったことは?」
•「チャレンジマス→今年、ちょっと勇気を出したこと!」
•「友だちマス→一緒にいて楽しかった人との思い出は?」
•「がんばったマス→最後までやりきったこと!」
など、1年の流れに沿った問いや、その時々の気持ちを思い出せるようなテーマをあらかじめ書いておきます。「楽しかった」た「うれしかった」だけでなく、「ドキドキした」や「うまくいかなかった」といった感情も、安心して口に出せるような雰囲気作りに努めましょう。
また、すごろく形式の振り返りにおいても、話すことを強制しないことが大切です。マスに止まったときは、
• 話してもいい。
• 一言だけでもいい。
• パスしてもいい。
• 誰かの話を聞くだけでもいい。
といった選択肢があることを、最初に全体に伝えておくと安心感が生まれます。「今日は聞くだけにする」や「このマスではちょっと話してみる」など、その時の気分で関わり方を選べることで、こどもたちは自分のペースと心を守りながら安心して参加できます。
なお、すごろくは1から作っても良いのですが、すごろくの無料テンプレートをダウンロードして活用すれば、事前準備の手間がグッと軽減されます。
◎振り返り活動を支援する際の大切なポイント
振り返りは、簡単なように見えて実は難しい活動です。思い出したくなかったり話したくなかったりする子にとっては、無理に発言を求められる活動は大きな負担となってしまいます。「発表せずに書くだけでも大丈夫」や「他の子の振り返り活動を聞くだけでも大丈夫」など、取り組み方に選択肢を持たせることがポイントです。あくまで誰かとの比較・勝負ではなく、過去の自分と今の自分にどんな変化があったのかを楽しみながら考えられるような関わりを意識しましょう。
また、振り返り活動においては結果より過程を重要視することも大切なポイントです。「成長していてすごいね」や「頑張ってえらいね」といった結果だけを承認して褒めるような言葉よりも、考えてみたことや続けてきたこと、気持ちを伝えようとしたことに目を向けた声かけを意識しましょう。
最後に、今年1年を振り返ったあとは、来年に向けて意識を向けられるような声かけをしてみるのもおすすめです。立派な目標を立てさせたりカッコいい抱負を考えさせたりする必要はありません。例えば、
• 来年、新しくちょっとやってみたいこと。
• 学童で「こんなのがあったらいいな」と思うこと。
• 今年楽しかったことで、来年も続けたいと思うこと。
などの問いをいくつか立ててみることで、こどもたち一人ひとりの前向きな気持ちを引き出すだけでなく、学童保育所の活動や運営を見直すヒントにもなるかもしれません。
まとめ
冬休みに学童保育所で行う振り返り活動は、1年を締めくくるだけでなく、新しい1年への橋渡しとなる大切な時間です。わかりやすく褒められるような成長や変化が思い出せなくても、「自分は1年間でこんなことに取り組んだんだな」や「来年はこんなことをしてみたいな」といった小さな気づきや前向きな想いが、こどもたちの心に残れば、それだけで振り返り活動の成果として十分です。
年末は学童支援員の皆さんにとっても忙しい時期。だからこそ、ほんの少しで良いのでこどもたちと一緒に立ち止まり、1年を見つめ直し、次の1年を想像する時間を確保してみてください。学童保育所で毎日遊び、笑い、時には涙を流しながら、どんどん成長していくこどもたちと過ごす日々が、より素晴らしく尊いものに感じられるようになるはずです。
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